暴力団の上役は、若手がお金に困っていても、決してお金を貸さないのだという。若手が援助を願い出ても、まずはそれを断ってから、「とにかく自分自身で何とかしろ。どうしてもどうにもならなくなったら、また俺のところに来い」と切り出す。
お金には「死んだ使いかた」と「生きた使いかた」とがあって、若手が真っ先に上役に飛びついて、援助を願ったそのタイミングでお金を貸しても、それは死んだお金になってしまうんだという。様々なところに泣きついて、全て断られて、頼れる人がいなくなった若手に貸すことで、初めてそのお金は「生きる」のだと。